廃業を知る

廃業・倒産手続きに弁護士が必要になる理由と3つの重要ポイント

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資金繰りに失敗したり後継者が見つからなかったり、やむを得ず会社が廃業・倒産に至るケースは、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、増加しています。

初めて廃業や倒産を経験する経営者は「自分のせいでたくさんの人に迷惑をかけてしまう」とネガティブになってしまいがちですが、あらゆる負担を軽減させ、できるだけスムーズに手続きを行うためには、廃業支援を行うコンサル会社や弁護士に相談することがとても大事になります。

この記事では、廃業・倒産手続きの違いを知っていただいた上で、手続きを進める際に弁護士が必要になる理由や知っておきたい重要ポイントをご紹介していきます。

廃業と倒産の違いとは?

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経営者が事業を終了させることを決意する理由は、経済的な理由や体力的な理由など様々です。

会社の将来を考えて早期に廃業手続きを進める方もいれば、黒字を出すためにギリギリまで事業を継続させた結果、倒産に至るというケースもあります。

まずは廃業と倒産の違いについて要点をまとめてご紹介していきます。

廃業の特徴

廃業も倒産も事業を辞めるという共通点がありますが、廃業は「自主的に事業を辞める」場合に用いられる言葉です。

会社の解散や債務整理、清算といった手続きを行う必要があり、多方面で背負った債務をそのままにして事業を辞めることはできません。

債権者が多いほど債務整理と清算にかかる手間や負担も多くなるため、廃業に詳しい弁護士などからアドバイスを受けたり代行してもらったりして手続きを円滑に進める必要があります。

倒産の特徴

自主的に事業を辞める廃業とは異なり、倒産は資金繰りの失敗や事業の低迷によって経済的に困窮し、債務を返しきれない状況で会社を終わらせざるを得ない状態を指します。

倒産の場合、会社の資産総額よりも債務総額が上回り通常の清算では債務が処理できない状態になるため、再建型の倒産手続き、または破産手続きなどの清算型の倒産手続きを経て、債権者に対して配当を平等に行う流れとなります。

廃業・倒産に弁護士が必要になる理由

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廃業・倒産は経営者個人で進められる準備や手続きもあれば、弁護士など士業専門家の力が必要になる手続きもあります。

ここからは、廃業・倒産(破産)に弁護士が必要になる理由を具体的にご説明していきます。

廃業手続きにおける弁護士の役割

廃業手続きは従業員や事業に関わってきたクライアントに対して、廃業のお知らせを書面で通知することからはじまり、主に以下の流れで進行していきます。

  1. 営業停止日の決定と通知
  2. 株主総会で解散決議を行う
  3. 株主総会で清算人を選出する(基本的に経営者か弁護士)
  4. 解散登記と清算人選任登記をする
  5. 社会保険などに関する届けをする
  6. 官報に解散広告を掲載して債権通知を行う
  7. 決算書類を作成する
  8. 債務超過の場合は破産手続きに進む
  9. 解散確定申告をする
  10. 債務を回収して残りの財産を分配する
  11. 株主総会で決算報告書の承認を得る
  12. 法務局で清算結了登記をする
  13. 清算確定申告をする
  14. 税務署などに清算結了届を提出する

多くの工程を経営者ひとりで進めることはかなり困難なため、法人の場合は代理弁護士の力を借りるのが一般的です。

清算手続きを進めるために清算人が選定されますが、経営者、または弁護士がその役割を担います。廃業を経験したことがない経営者が手続きを進める場合、専門知識が要求され、尚且その他の業務と並行して手続きを進める必要があるため心身ともにかなり消耗してしまう可能性があります。

清算手続きに関する知識や実績が豊富な弁護士や専門家のサポートが重要になり、資産の売却、売掛金の回収などをスムーズに行うことで廃業手続きを滞りなく進行させることができます。

また、各書面の準備や発送も弁護士が代理してくれるため、書面の不備や期限超過などの事故を防ぐことも可能です。

廃業手続きの過程で債務超過になると判断された場合は破産手続きに進むことになり、より複雑な処理が発生することになります。その際も代理弁護士の力を借りることで、トラブルなく無事に事業を着地させることができます。

倒産手続きにおける弁護士の役割

会社の資産を債務が上回って完済が見込めない状況になった場合、倒産手続きを進める必要があります。

破産手続きなどの清算型の倒産手続きをとる場合、主に以下の流れで進行していきます。

  1. 弁護士に破産申立を依頼する
  2. 事業を停止して従業員を解雇する
  3. 弁護士から債権者に受任通知を送る
  4. 必要書類を準備した後、管轄の裁判所に破産申立を行う
  5. 破産手続開始発令と同時に破産管財人を選任する
  6. 債権者集会が開かれる
  7. 破産管財人が資産の売却と回収を行う
  8. 債権者に対して平等な配当を行う
  9. 裁判所で破産手続終結の決定、破産手続終結の登記がされる

廃業手続き同様、倒産手続きも円滑に進めるためには弁護士の力が必要不可欠となります。そのため、破産するかどうか悩んでいる時点で、早めに破産に強い弁護士に相談することが推奨されます。

倒産前に弁護士に相談することで、会社を倒産させることで起こるメリット・デメリットや、倒産手続きを進める場合の注意点など的確なアドバイスを受けることができるため、経営者の判断によって重大なミスが起こることを回避できます。

破産手続きなどの清算型の倒産手続きをとることになった場合、弁護士は会社が破産することを債権者に通知し、債権者の対応にあたります。その後、裁判所への破産申立を行いますが、多数必要になる書類は手続きをスムーズに進めるため、経営者と弁護士が協力して作成します。

破産手続開始発令後に債権者集会が行われますが、弁護士が同席するため経営者も精神的に楽になるでしょう。

廃業、倒産どちらの手続きでも弁護士に重要な役割がありますが、より複雑な処理と手続きを要する倒産手続きは、特に弁護士を頼る必要があるといえます。

弁護士に相談する際の3つの重要ポイント

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事業を終わらせて心機一転、次のステップに進みたいと考えている経営者は、廃業・倒産に対する専門知識を持った弁護士に相談することが推奨されます。

ここからは、弁護士に手続きの代行を依頼する場合にどのようなポイントが重要になるのかをご説明していきます。

弁護士に相談するメリットを理解する

先述の通り、廃業・倒産手続きは多数の処理や手続きを要するだけではなく、債権者との交渉や各方面の関係者の対応が発生するため、経営者は先を考えると憂鬱になることでしょう。

時間や手間がかかるだけではなく精神的に大きな負担がかかるからこそ、弁護士に相談して円滑な手続きの進め方に関してアドバイスを受けたり手続きの代理を依頼したりする価値があるといえます。

弁護士は書類の準備や提出を代理してくれるだけではなく、孤独な廃業・倒産で気を落としている経営者に寄り添い、最後までサポートしてくれるため心強い存在となるでしょう。

また、弁護士の受任通知が債権者に届いた時点で債務の取立も止まるため、事業の終了に向けて時間のゆとり、精神的なゆとりが得られるのも大きなメリットとなります。

一連の手続きに必要な費用相場を理解する

経済的な理由で事業を終わらせる場合、廃業・倒産手続きにおける弁護士費用はどうしても気になるものです。

廃業手続きの代行を弁護士に依頼した場合、会社の解散・清算などにかかる費用を含めて大体60万円〜70万円になると想定しておきましょう。

また、会社を破産する場合は50万円~200万円の費用がかかると想定しておきましょう。負債総額が増えると手続きに係る費用が増えるパターンが多いようです。また、民事再生の場合は破産に比べて弁護士費用が高くなります。弁護士費用に関しては法で定められた基準がないため、依頼先によって大きな金額差が生まれることにも注意が必要です。

廃業・倒産に強い弁護士に相談する

廃業・倒産手続きは専門知識が要求され、弁護士に相談する場合は廃業・倒産に強いかどうかを選定基準とすることをおすすめします。

費用が安いからという理由だけで弁護士を選んでしまった場合、債務整理が上手く進まないなどのリスクが生じるため、無事に手続きを終わらせたい場合は費用よりも実績を優先して弁護士を選ぶようにしましょう。弁護士が全ての業種に精通している訳ではないので、自社の業種の破産手続きを担当した事があるのかを確認した方が良いでしょう。

倒産手続きを検討されている方は、こちらの記事を参考にして相談先を探してみましょう。

破産に強い弁護士の探し方と倒産に関する無料相談5つの窓口

自主的に事業を終了させることを考えている場合は、事業承継・引き継ぎ、M&A、廃業など複数の選択肢が挙がるため、トータルでサポートしてくれるコンサル会社に相談することをおすすめします。

廃業支援センター」では、過去に廃業を経験した廃業コーディネーターがアドバイザーとなり、経営者が本当に望む正しい選択肢をとれるような支援を行っています。

廃業を決断した場合、独自のネットワークを活かして廃業に強い弁護士・会計士を紹介することもできます。経営者が納得できる廃業を実現するため、廃業手続きのプロフェッショナルでチームを結成してサポートしていきます。

初めての廃業で何から手を付けていいかわからない場合は、廃業支援センターのようなコンサル会社にまずは相談してみましょう。

まとめ

廃業・倒産手続きの違いと弁護士が必要になる理由をご紹介しました。

経営不振、高齢化による引退など事業を終わらせる理由は人それぞれありますが、廃業・倒産手続きをできるだけ平穏に滞りなく進めたいという思いは誰にでもあります。

経営者ひとりで手続きを進める場合、専門知識があったとしても多岐にわたる手続きと債権者の対応によって精神的に疲れてしまうことは避けられません。

弁護士は面倒で手間のかかる準備や手続きを代行してくれる頼れる存在であり、廃業・倒産手続きをトラブルなく無事に着地させたい場合は早めに相談しておくことをおすすめします。

廃業支援センター」では廃業に強く実績のある弁護士をご紹介した上で、円滑な廃業手続き、そして再創業へ向けた一気通貫サポートを行っています。

「できるだけ債務を圧縮したい」「債権者と平和な交渉を進めたい」と悩んでいる経営者は、廃業コーディネーターが在籍する廃業支援センターに相談することで、その悩みを解決へ導くことができます。

廃業以外の選択肢があるかどうかもヒアリングを経て的確なアドバイスをすることができますので、まずは「廃業支援センター」に問い合わせしてみましょう。

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